
有機ELの弱点だった寿命の短さを克服しただけでなく「今までより明るくキレイで消費電力も低い」という、驚くべき実用性まで獲得した最先端の有機ELディスプレイをめぐって、過酷な価格競争が繰り広げられることとなりそうです。詳細は以下から。
まず見てもらいたいのが中国のディスプレイメーカー「Tianma(天馬)」の有機EL技術に関するページ。同社は折りたたみスマホに採用されているフレキシブルOLEDなどを実用化しています。

興味深いのが「SLOD」と題された技術。いわゆるタンデムOLEDにあたるもので、有機ELパネル2層を重ねることで輝度が25%向上、消費電力は30%削減され、寿命に至っては3倍になるとしています。

Huaweiの新型タブレット向けにタンデムOLEDを供給しているBOEに続いて、最先端技術のキャッチアップにこぎつけたTianma。
「iPad Pro(M4)」が発売されたのが今年5月であることを踏まえると、中国勢がとんでもないスピードで追い上げていることが分かります。
大手各社が製品化にこぎつけたことで価格競争を避けられなくなった以上、比較的安価な製品にも長寿命、高画質、低消費電力の有機ELパネルが搭載されると期待できるだけに、2025年のタブレット市場は面白いことになりそうです。
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